日々のぼやき

No.631

#SS
あた面がいつもみたいに喧嘩して追いかけっこ始めて廊下走って、最初は特にいつもと変わりないんだけど、特別教室棟のあんまり人がいないあたりに差し掛かったあたりであたるが振り返ったら面堂がいなくなっていた
なんだ好都合じゃないかこのまま逃げようって思うけど、迷った挙げ句に引き返したら面堂が壁に手をついたまま立ち止まってる
「何しとるんだ?」って話しかけても「きさまにはどーだっていいことだろう」って俯いたまま
「それはそーなのだが……」
「じゃ、もういいだろう、どこへなりと好きなところへうせろ」
「はあ? なんだよそれ? だったらなんでさっきまでおれのこと追っかけてたんだよ」
「……、さあな」
「……面堂、ちょっとこっち向いてみろ」
「きさまのアホづらを見る気分じゃない」
「いいから!」
「っおい、諸星…!」
「嫌なら振りほどけばいいだろ、いつもみたいに」
「っ…」
「……なるほど?そんな顔色でよくあんだけ走れたな」
「……」
「なんとか言えよ、アホ」
「…きさまが」
「うん」
「戻ってこなければ…」
「うん」
「誰にも気づかれずに帰れた」
「そうかもな」
「……なぜ戻ってきた?」
「……」
「…諸星?」
「まあ……おまえが、どーしようもなくバカだから?」
「さ、さっきからバカだのアホだの無礼だぞ」
「本当のことを言って何が悪い!」
「なんだときさま!」
「あーもう!!続きは保健室で聞いてやるから!行くぞ!」

閉じる

あた面