日々のぼやき

No.716

そういえば別所で書いたフュリオサの感想

マッドマックスはやっぱり大画面で広い砂漠を爆走するイカれたデザインのバイクや車を眺めながら爆音のエンジン音や爆薬がドカドカ爆発して人が吹っ飛ぶのを見るのが最高に楽しいな
そういう意味では私はデスロードのほうが良かったと思うけど、人間ドラマを優先してるフュリオサもそれでもそういうエンタメ部分も疎かにしてなかったし、フュリオサの半生やディメンタスとの因縁を丁寧に描いてくれてておはなしも面白かった、とても楽しく観たよ

ディメンタスとフュリオサのかんけいはなんだか胸に沁みる感じでよかったな
序盤でリトルDって呼んでたの、あれはほんとうに娘として育てる気あったのかもしれないなぁ…とか思ったり。あのテディベア、こどもの形見で本当に本当に大事なものだったみたいだから、それをフュリオサにわたしたのは決して意味のない行為じゃなかったと思うんだよね
娘ではない、とフュリオサが拒絶して初めてテディベアを奪い返したところ、あそこで彼女との決定的な別れになったかとおもうとなんだか重い…
「飽きたな」って言葉の通り、ディメンタスはただ気晴らしのために外道の限りを尽くしてる、その裏には過去の悲しみと喪失があってそれを誤魔化すために人を残酷に殺したり苦しめてるだけで、だからこそ屑だけど同情したくなる面もある、ディメンタスはよく喋る、よく喋るから小者に見えるし実際小者なんだなって 悲しみを乗り越えられるだけの強さも覚悟も何もない、大物には決してなれない人というか
ほとんどセリフのないイモータンジョーはやっぱりそのぶん言動に重みがあるし人の上に立つ強者の側の人間だな〜って感じで、そういう対比も面白かった
最後にフュリオサが涙を流してたの、「お前は俺だ」っていうディメンタスの言葉の裏にあるものをフュリオサが理解してしまったからだったのかなとなんとなく思う
理解なんかしたくなかっただろうし、すべてを壊した悪人として消してスッキリしたかっただろうに、ディメンタスの話を聞いてるうちに本当に根っこの部分に自分が抱えてるのと同じものを見てしまったんだろうなって私は感じたな
ジャックは個人的になんとなくマックスに雰囲気似てて「あぁ〜😢」ってかんじだった ウォーリグでの共闘もあるからかぶせてる可能性あるよな
最後の死に方があまりにも悲惨でつらかった ジャック…………
あとフュリオサってどうしても誰かを見捨てて一人だけ逃げることできないんだよね。お母さんが逃げろって言ったときも、ジャックがおそらくわざとウォーリグの助手席に乗せずに車を渡したときも、一人で逃げていればあんなふうに苦しまずに済んだのに助けに行ってより悲惨な目にあって
フュリオサの母も殺せばよかったのに敵に情けをかけた結果自分が死んでしまったから、母親譲りなのかなと思う
デスロードでフュリオサがジョーの妻を連れて逃げようとしていたのもやはりそういう彼女の優しすぎる性質によるものなのかもしれない

ただ、フュリオサの人生の9割くらいイモータンジョー関係なくない…?みたいな気持ちは持ったな フュリオサを苦しめた大きな出来事みんなディメンタスのせいではなかろうか
イモータンジョーやジョーの妻たちとはほとんど関わりなかったし、シタデルでの生活でフュリオサが何かしら不自由してた様子が全く無いのでなんでフュリオサはイモータンと命を懸けて戦おうと思ったのかそのへんの説得力がちょっと薄いと感じた
デスロードの前日譚と言うならフュリオサとイモータンジョーとの因縁が描かれるのかとばかり思っていたので肩透かしなところもあったかな

バイクから凧で空飛んで爆撃するのとか、ディメンタスのなぞのチャリオットバイクとか、最後のセクシーなマネキンのトルソーで構築されてる謎バイクとかも面白くて好き。
わたしははじめてみたマッドマックスだったというのもあってデスロードのほうが好きかなと思うけどフュリオサもとてもよかったな〜って感じたよ
楽しかったな〜閉じる

感想