日々のぼやき

No.942

あた面の小説断片#SS #R18

「諸星!きさまわざとやってるだろう…!」
「まさかぁ〜! いやほんと感心しとるぞ、おまえのがまん強さに」
「ひっ、ぁ、ああ…、っく、ぁ」
「この調子なら今日はおれに勝てるかもな〜?」
「〜〜〜…っ、イ…♡」
 ぞくぞくと快感が強まって、ある一線をようやく越える、というところで、あたるの動きがまた止まった。高まっていた熱がまたふっと弱まって、研ぎ澄まされた身体の感覚だけが残され、置いてけぼりになる。
「…ぁ…♡ や、あぅ…♡♡」
 あと少し、あとほんの少しでもっともっと気持ちよくなれるのに、またお預けを食わされ、面堂はぎゅうっとシーツを握ってもどかしさに耐える。
「そろそろイきそ?」
 あたるが身を寄せて、笑いまじりに尋ねてくる。面堂は息を乱しながらあたるを睨みつける。
「みれ、ば、わかるだろ…っ」
 解放を求める身体はより強く快感を求めて、なんてことのない刺激すら耐えがたいほどの快楽に変えてしまう。もうずいぶん前から熱がこもって、体の奥がぞくぞくしてたまらなかった。
 あたるはそれも全部わかっているから、特に奥の方を重点的に、弱くじっくりと責めてくる。
「んっ、うあ、ま、また、そこ…っ」
「そーだよ、おまえの好きなとこ」
「っひ、〜〜〜…っ♡♡ く、ふぁああ…♡」
 くちゅくちゅと優しくこすられて、面堂はたまらず声を上げた。口を閉じようとしても、ぐずぐずと身体を狂わす熱と快感がどうしてもそれをさせてくれなかった。
「あ、ぁ、イ……く…っ♡」
 そして、あたるは一番敏感なところの手前でぱたっと動きを止めた。
「ん、っあうぅ……♡♡」
 これでもう何度目になるだろう。直前でせき止められた快感が身体の内を逆流して、頭も身体もぐちゃぐちゃにかき乱していく。苦しくて、気持ちよくて、何よりもどかしくて、この先が欲しくてどうしようもなかった。
「は〜……その顔、ほんと、たまらない…」
 あたるは体重をかけて面堂を押さえ込んだまま、面堂の顎を指先で捕らえて上を向かせた。
「イきたくてイきたくてたまんないって顔…すげー興奮する…」
「…ぁ…っ…♡」
 欲と熱に甘く彩られた声がそっと耳に注ぎ込まれて、面堂はぞくぞくっと背筋を震わせる。この程度のことでも、腰がとろけそうなほどの快感が身体を満たし、全身を巡っていった。閉じる